【2026年10月30日締切】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回|9月中に終わらせておく3つの準備

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締切は10月30日。でも、動くのは9月です

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募は、応募締切が2026年10月30日(金)18:00(厳守)です。応募申請の受付が始まるのは9月30日(水)。まだ先の話に見えますが、この制度には「申請書を書き始める前に終わらせておかないといけない手続き」が2つあり、それぞれ1〜2週間かかります。

しかも公募要領は、その遅れを理由に締切を延ばすことはないと、はっきり書いています。

GビズIDプライムアカウントの取得手続きの遅れによる申請期限の延長等は一切認められませんので、時間に余裕をもってご準備いただきますようお願いいたします。

一般事業主行動計画の公表手続きの遅れによる申請期限の延長等は一切認められませんので、時間に余裕をもってご準備いただきますようお願いいたします。

この記事では、9月中に終わらせておくべき3つの準備を整理します。制度そのものの中身より、まず段取りの話です。

⚠️ 日程は7月に変更されています

本題の前にひとつ。第1回のスケジュールは2026年7月17日に変更されました。

  • 受付開始:8月31日(月) → 9月30日(水)
  • 応募締切:9月30日(水)18:00 → 10月30日(金)18:00
  • 採択発表:2026年12月 → 2027年1月(予定)

変更前の日付を載せたままの解説記事がまだ残っています。日程は必ず公式の公募スケジュールページで確認してください。公式ページでは旧日程に取消線が引かれた形で併記されています。

準備1|GビズIDプライムの取得(発行に1週間程度)

この補助金の申請は電子申請システムでのみ受け付けられます。そのために必要なのがGビズIDプライムアカウントです。

公募要領には「GビズIDプライムアカウントの発行には1週間程度時間を要します」とあります。これは書類に不備がない場合の目安で、不備があればさらに延びます。

注意点をいくつか。作成できるのは法人代表者または個人事業主本人です。担当者名義では取得できません。また同一法人・同一利用者で複数のアカウントは発行できないため、すでに他の補助金で取得済みなら再取得は不要です。

すでに持っている場合でも、ログインできる状態か今のうちに確認しておくことをおすすめします。パスワードを忘れていた、担当者が退職していた——申請直前に気づくと詰みます。

準備2|一般事業主行動計画の策定・公表(公表手続きに1〜2週間)

ここが最大の関門です。設備投資の補助金なのに、人事・労務の要件が入っています。

この補助金の基本要件のひとつがワークライフバランス要件で、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、申請締切日時点で有効なものを、厚生労働省のサイト「両立支援のひろば」に公表していることが求められます。

公募要領は「一般事業主行動計画の公表手続きには1~2週間程度の期間を要します」とし、さらに「公表申請の審査過程で不備が発覚する場合もありますので、2週間以上の余裕をもって公表申請を行ってください」と書いています。「両立支援のひろば」では審査状況の問い合わせを受け付けておらず、問い合わせても早まりません。

行動計画を作ったことがない会社の場合、計画の中身を決める→公表申請→掲載という工程になります。ここに1か月みておいたほうが安全です。

あわせて「子育て等に関する職場環境整備」も必要です

基本要件にはもうひとつ、子育て等に関する職場環境整備の取り組みがあります。次の3つから1つを選んで実施し、その内容を応募申請時に事業計画へ記載します(実績報告時に証憑の提出も求められます)。

  • (ア) 若手従業員が活用できる「ライフデザインサービス」の活用(ライフプラン表の作成を伴うサービス、家計・保険・住宅ローン・資産運用などの相談に助言・提案を行うサービス)
  • (イ) 家事代行サービス・ベビーシッターサービスの活用(※公募要領が指定する認証事業者・掲載事業者のサービスに限る)
  • (ウ) 子育て等に関する職場環境整備に係る各種既存制度の、従業員への周知・普及・啓発

ポイントは、これが「一般事業主行動計画の内容に留まらない追加的な取組」である必要があることです。行動計画に書いたことをそのまま出すのでは足りません。なおプラチナくるみん・くるみん・トライくるみんのいずれかの認定を取得している事業者は、この要件が免除されます。

(ウ)の例として公募要領が挙げているのは、産前・産後休業、育児休業、育児休業取得者の職場復帰時支援、所定外労働の制限・削減、短時間勤務制度、フレックスタイム制度、年次有給休暇、女性労働者の就職継続やキャリア形成の支援の取り組みなどです。日頃から社員との面談や制度周知に取り組んでいる会社であれば、手の届く範囲にあります。

準備3|見積の取り方を決めておく(特に広告・ウェブ関連)

3つめは事務手続きではなく、発注のしかたの話です。当社は広告制作を手がけているので、この経費区分について補足します。

この補助金には「広告宣伝・販売促進費」という経費区分があり、パンフレット・動画・写真の作成と媒体掲載、補助事業のPRに係るウェブサイトの構築、展示会出展、ブランディング・プロモーションが対象です。ただし実務上のルールが細かく決まっています。

  • 金額にかかわらず相見積もりが必要。「複数者からの見積もり及び価格の妥当性が確認できる証憑の提出が必要」と明記されています。少額でも1社見積では通りません
  • 100万円(税抜)以上のウェブサイト構築費は、実績報告時に開発費用算出資料が必要。作業単価、作業工数および作業時間、固定費用、作業担当者、作業担当者の勤務記録などです。一式見積では足りません
  • 発注は交付決定の後。公式サイトにも「交付決定日より前に補助事業に係る製品の購入や役務の提供に係る契約(発注を含む)等した経費は、補助対象になりません」とあります
  • 広告費だけでは申請できません。革新的新製品・サービス枠では機械装置・システム構築費が、新事業進出枠・グローバル枠では機械装置・システム構築費または建物費のいずれかが、必ず補助対象経費に含まれている必要があります
  • 会社全体のPR広告は対象外です。「補助事業以外の自社の製品・サービス等の広告や会社全体のPR広告に係る経費」と名指しされています。会社案内やコーポレートサイトのリニューアルは通りません

つまり、制作会社を1社に決めてしまう前に、比較用の見積を取れる状態にしておく必要があります。ここは9月中に段取りを決めておける部分です。詳しくは広告・HP制作に補助金は使えるかで整理しています。

制度の概要(枠・上限・補助率)

準備の話が中心ですが、規模感がわからないと判断できないので概要も置いておきます。補助率は枠ごとに違うので注意してください。

革新的新製品・サービス枠

革新的な新製品・新サービス開発の取組を支援。補助下限額100万円。補助上限額は従業員1〜5人が750万円、6〜20人が1,000万円、21〜50人が1,500万円、51人以上が2,500万円(賃上げ特例の適用時はそれぞれ850万円・1,250万円・2,500万円・3,500万円)。補助率は中小企業者1/2、小規模企業・小規模事業者および再生事業者は2/3

新事業進出枠

既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援。補助下限額750万円。補助上限額は1〜20人が2,500万円、21〜50人が4,000万円、51〜100人が5,500万円、101人以上が7,000万円(賃上げ特例の適用時は3,000万円・5,000万円・7,000万円・9,000万円)。補助率は中小企業者1/2で、この枠では小規模企業・小規模事業者・再生事業者も中小企業者に含まれ、1/2です

グローバル枠

海外市場開拓に向けた国内の輸出体制強化を支援。補助下限額750万円。補助上限額は新事業進出枠と同じ区分・同額ですが、補助率は2/3です。

なお公募要領の表には括弧書きが2か所あり、それぞれ係る先が違います。補助上限額欄の括弧は「賃上げ特例」の適用者に、補助率欄の括弧(2/3)は「地域別最低賃金引上げ特例」の適用者に適用されます。後者は、小規模事業者向けの2/3とはまた別のものです。どの特例に当たるかは公募要領の表と脚注で確認してください。

基本要件(数値)

  • 付加価値額の年平均成長率 4.0%以上(付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費)
  • 一人当たり給与支給総額の年平均成長率 3.5%以上 ※公募要領は見出しに「目標値未達の場合、補助金返還義務あり」と明記しています。達成の判定は事業計画期間の最終年度時点です
  • 事業場内最低賃金を、毎年、実施場所の都道府県の地域別最低賃金より30円以上高い水準に
  • 上記のワークライフバランス要件と子育て等に関する職場環境整備
  • 金融機関から資金提供を受ける場合は、金融機関による確認書

いずれも補助事業終了後3〜5年の事業計画期間についての要件です。認定経営革新等支援機関の確認書は任意で、必須ではありません。

他の補助金を受けている場合は要注意

過去の受給歴によっては、そもそも申請できません。「事業再構築補助金」「新事業進出補助金」「ものづくり補助金」を受けたことがある場合は、申請前に必ず確認してください。公募要領とFAQによると、次のいずれかに当たると補助対象外です。

  • 応募申請日を起点とした過去3年間に、これら3制度の交付決定を合計2回以上受けた事業者
  • 本補助金の申請締切日を起点として16か月以内に、これら3制度の交付候補者として採択された事業者(採択辞退者を除く)
  • 申請締切日時点で、これら3制度の交付決定を受けて補助事業を実施中の事業者

また、これまでに交付決定を受けた補助金や現在申請中の補助金は、応募申請時に電子申請システムへ入力する必要があります。実績があるのに記載がないと、虚偽申請として不採択になる場合があります。

逆算するとこうなります

  • 2026年8月中|GビズIDプライムを申請(未取得の場合)/既に持っているならログイン確認。一般事業主行動計画の中身を決める
  • 9月上旬|一般事業主行動計画を「両立支援のひろば」へ公表申請(掲載まで1〜2週間、不備があればさらに)
  • 9月中|事業計画の骨子を固める。設備投資の内容を決め、広告・ウェブを入れるなら相見積もりの段取りを組む
  • 9月30日(水)|応募申請の受付開始
  • 10月中|事業計画を作り込み、電子申請システムへ入力・添付書類を準備
  • 10月30日(金)18:00|応募締切(厳守)
  • 2027年1月|採択発表(予定)。交付申請は原則、採択発表日から2か月以内

2つだけ、注意していただきたいこと

問い合わせ手段が限られています。この補助金の事務局には公開された電話番号がなく、公式サイトのコールバック予約システムによる完全予約制です。締切が近づくほど予約は取りにくくなると考えられます。疑問点は早めに潰しておいてください。

事業計画は自社で作る必要があります。公募要領は「必ず申請者自身で作成してください。作成自体を申請者以外が行うことは認められず、発覚した場合は不採択・採択取消・交付決定取消となります」と明記しています。外部の助言を受けること自体は差し支えありませんが、支援者がいる場合は氏名・支援内容・報酬額・契約期間を電子申請システムに入力する義務があり、未入力は不採択・取消の対象です。

あわせて公募要領は、「提供するサービスの内容とかい離した高額な成功報酬等を請求する、経費の水増しを提案するなどの悪質な業者等にご注意ください」とも呼びかけています。通報窓口も設置されています。

当社にできること

キャリアクリエは広告制作会社であり、あわせて人事・労務の支援(セルフ・キャリアドック)も行っています。この補助金でいえば、広告・販促物の企画と仕様の設計、工数を分解した見積の作成と、一般事業主行動計画の策定や職場環境整備の取り組みの設計の、両方をご相談いただけます。

一方で、申請手続きそのものの代行は行いません。上記のとおり事業計画は申請者自身が作るものですし、手続き面は商工会議所・商工会や認定経営革新等支援機関と連携して進める立て付けにしています。採択を保証するものでもありません。

「うちの投資計画で使えるのか」「広告費をどこまで載せられるのか」といった段階のご相談から承ります。広告制作・販路開拓に使える補助金ガイドもあわせてご覧ください。

※本記事は2026年8月21日時点で、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募要領(1.2版・令和8年8月改訂)および公式サイトの本文を直接確認して作成しています。公募要領・スケジュールは改訂されることがあります(実際に2026年7月17日に日程が変更されています)。募集は予算到達等により変更される場合があります。対象経費・要件の個別判断は公募要領および事務局の公式見解によります。事務局へのお問い合わせは公式サイトのコールバック予約をご利用ください。

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